オリジナルの視点
2007年 09月 09日
以来ビデオでも何度も観ているので細部に至るまで鮮明に記憶している。その上で観たリメイク版。それなりによくできてはいる。時代背景が違うので大変だったと思うが。
多々目を瞑る点はあるが、一点残念だったのは黒澤の拘りを無視したことだ。それは犯人の背景やら事情やら犯人側の映像が多かったことだ。特に共犯者夫婦の映像は蛇足としか思えない。
黒澤は人には皆事情やら背景、苦しいことや困難なことや不幸なことをしょっている。だからといって犯罪に走ることを肯定するような同情は持ち得ない。悪は悪だと断ずる姿勢を貫いているからだ。さて、今日の生きるはどうだろうか。あの志村が演じたしょぼくれ感が足りない予感…