珠玉の日本語
2008年 07月 23日
そんなレベルではないことで、日本語を考えさせられた本が、珠玉の日本語「辞世の句」という本だ。死ぬ間際に残す言葉、世を辞する句なのだから人生の思いが詰まっている。
豊臣秀吉の「露と落ち露と消へにし我が身かな浪速のことも夢のまた夢」が有名で、私も「消へ」を「消え」と書いた間違いくらいで覚えている句だが、本掲載の句はどれも本当に珠玉。
読んで涙が出るのは20歳そこらで特攻に出て行った若者の辞世。わずか20歳ほどで死に向かい、それも国家、軍に否応無しに死なされるなかで読まれた句。齢まもなく45なのに私には読めそうにもない美しい辞世。日本語ってすごい。